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085\戦士たちの声に誘われて/

ジェフリー・バワの建築を訪れる度、その建築へのアプローチ(敷地や建築へ向かう移動動線)に度肝を抜かれてしまうノダ。

世界遺産の街、ゴールにあるバワが設計したホテルJetwing Lighthouseは特に彼らしい敷地の地形や歴史の解釈が反映されたアプローチで設計されている。


ゴールの街の旧市街から車で10分ほど海沿いを車で走るとお目当てのホテルが姿を表す?というよりもホテルなのかと思うほど、あっけらかんとしたファサードに少々戸惑ってしまうかもしれない。


それもそのはず花崗岩の壁で覆われた基壇部分はいささかゴールの旧市街で観た要塞の趣きである。

車から降りてチェックインをしようとすると、降りて右手にカウンターがあるにもかかわらず上階へと案内される。

最終日に分かったが、ここはチェックアウト専用のカウンターなのだ。

先ほどのファサードの奥にある車寄せ。
先ほどのファサードの奥にある車寄せ。
チェックアウト専用のカウンター
チェックアウト専用のカウンター

荷物をポーターに預けて先に案内されると、吹き抜けに面した岩を抱く螺旋階段に突き当たる。


ナンダコレハ!!!


このホテルのハイライトの一つ、ラキ・セナナヤケ作の「Battle of Randeniya」がゲスト出迎える。

芸術家のラキはバワの親友でヘリタンスカンダラマのフクロウの彫刻などが有名だが、この作品は17世紀のポルトガル軍とシンハラ軍の戦いをテーマにししており、銅と真鍮の繊細な彫刻が渦を巻くように配置されている。

その戦いの様子をながめながら階段を登っていくノダ。

崖を登るように進むポルトガル軍とそれを侵略を阻止しようとするシンハラ軍が激しく衝突しているのだが、細かくみてみると甲冑や大砲、馬などを使っているのがポルトガル軍で、弓などで対抗して、豹などもいるのがシンハラ軍というのがわかる。

生々しい表現に彼らの叫びが聴こえて来そうでドキッとしてしまった。

階段の最上部で笛を吹いている人の像は作者ラキ本人をモデルとしている
階段の最上部で笛を吹いている人の像は作者ラキ本人をモデルとしている

そんなハラハラとしたシーンを見ながら2階へ登っていくと、爽やかな風が感じられくる。光を抑えた薄暗くトンネルのような廊下を抜けると眼の前には。

インド洋がお目見えする。エントランスから見えていなかった海がここでドラマチックに登場する仕掛けだ。手前はチェックインのカウンターとなっている。

そのまま足を進めるとテラスとなっており、海を見下ろすように開かれた場所には対となった椅子が背後の海を借景として彫刻的に佇んでいる。


波音と潮風を感じながらテラスにある椅子やソファーに座り、ウェルカムドリンクを飲みながらチェクインの案内を待つのだが、そのとき「ああ、この景色や空気感をバワはゲストに一番初めに見て感じ取ってほしいのたナ」と納得してしまい、案内が遅かった事も気にならないくらいその場に浸ってしまった。

本日のお部屋はThe Fa-Hsien Suite 別名チャイニーズスイートだ。

書斎から刻々と海と空の色が変わる夕暮れのインド洋を眺めてはいるもののバワが創造したドラマチックなアプローチ体験が頭の中からから離れない。


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